神奈川県警、強制わいせつ容疑などで、被害男児は168人か
男児のわいせつ動画などを撮影したとして、神奈川県警などは9日、小学校臨時教員、橋本顕容疑者(45)=東京都立川市=ら男6人を、強制わいせつや児童ポルノ禁止法違反(製造)などの容疑で逮捕、送検したと発表した。6人はインターネットを介して知り合った児童ポルノの愛好グループで、動画などを共有していたとみられる。押収した10万点を超える画像などから、県警は被害に遭った男児は少なくとも168人に上るとみて調べている。
他に逮捕、送検されたのは▽東大阪市、無職、開発(かいほつ)哲也容疑者(35)▽東京都国立市、無職、田中耕一郎容疑者(66)--ら大学生2人を含む20~66歳の男5人。6人は、4~13歳の男児計21人に対する強制わいせつや児童ポルノ禁止法違反(製造、提供)などの疑いが持たれている。
男児の居住地は関東一円のほか京都府や山口県の計9都府県で、神奈川など7県警が全国で多数の児童ポルノを製造したとして共同捜査本部を設置して調べている。
神奈川県警によると、橋本容疑者ら6人は2015年ごろからSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を通じて知り合い、USBメモリーに保存したわいせつ動画などを共有し合っていた。
開発容疑者は看護師資格を持ち、旅行代理店の看護添乗員として小学生などが対象の自然体験教室に関わっており、県警は開発容疑者が大学生の容疑者ら3人をボランティアとして参加させ、キャンプ場で就寝中の男児の服を脱がせて動画を撮影するなどの行為を繰り返したとみている。
また、田中容疑者は自宅とは別に静岡県熱海市にマンションを持っており、橋本容疑者と一緒に海岸で男児に声を掛けて部屋に連れ込むなどし、わいせつな行為をしていたという。
橋本容疑者の逮捕・送検容疑は昨年3月、都内の公衆トイレで知人から預かっていた4歳の男児の服を脱がせるなどして動画を撮影、保存し、児童ポルノを製造したなどとしている。「幼い児童に興味があった。腕時計型カメラで児童ポルノを作製したのは間違いないが、わいせつな行為はしていない」と供述しているという。【国本愛、木下翔太郎】
児童ポルノ禁止法
18歳未満の児童への性的な搾取・虐待を処罰するため、写真や映像などの児童ポルノを製造したりホームページなどで不特定多数に閲覧させたりすることを禁じた。2014年の法改正で個人の性的好奇心を満たす目的での所持(単純所持)も禁じた。衣服の一部を着けず、性的な部位を強調するようなポーズも児童ポルノと定義している。
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