「子どもの命」つながる、育てる、守る

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くまもと被害者支援センター長 田上美智子

小さな子どもさんを見かけると、いつも胸がキュッとなります。         私の場合、我が子を生後9カ月から保育園に預けていたので、同じ年頃の子が我が子と重なり、「今ごろ保育園で何しているのかな?」「泣いていないかな?」とか。お迎えに行くと、走って飛びついてきて….胸に抱きしめる小さな命。

大きくなってからは、「うちの子もこんなだったよね」「あの頃はホントかわいかったな」とか。お母さんにそっと語りかけます「今だけだから、この時間を大切にしてね」と。

そして孫が生まれてからは孫と重なり、「もう歩けるようになったかな?」「おしゃべりが上手になったよね」とか。年に数回しか会えないのに、「ばあば、ばあば」と甘えてきて、おんぶや抱っこをせがまれる….愛しい命。       その孫も、もう小学校3年生。成長ぶりに驚かされる一方で、まだまだ、手をつないで歩いてくれます。

さて、くまもと被害者支援センターでは、熊本県からの委託を受けて性暴力被害者のためのサポートセンター「ゆあさいどくまもと」を運営しています。昨年度は相談件数の3割以上が10代以下の子どもたちでした。

その多くは、身近にいる信頼していた大人から被害に遭った、SNSでつながった相手にわいせつな画像を送ってしまった、会いに行って被害に遭ってしまった、など。

人生の最初で傷つけられた子どもたちがこれからどう生きていくのか、心が痛みます。その回復を支えていくことも「ゆあさいどくまもと」の役割の一つです。子どもたちに「大人を信用するな」と教えなければならない悲しい社会であってはいけないと強く思います。

全ての子どもたちが温かく見守られ、健やかに伸び伸びと成長できる社会を心から願っています。

〔ゆあさいどくまもと〕                           24時間ホットライン                          Tel 096-386-5555(または #8891)                  E-mail:support@yourside-kumamoto.jp

〔くまもと被害者支援センターHP〕https://k-v-support.jp